先日「今の仕事を好きですか?」と聞かれて、手を挙げられませんでした。
「今の仕事が、お給料がなかったとして、それでも好きですか?」と質問が続きました。
私は傷ついたわけではなく、気づいてなかったわけでもなく、理想の生活スタイルや仕事以外の望みを叶えるために、今の仕事をしています。
ただ、そういう仕事をしていると、好きなことで食べていける人や、人生を費やしている人、何者かになった人が羨ましく思えたり、でも「そんなにうまくいかない」「本当にそうかはわからない。ビジネスで振る舞っているのかも」と思ったり。
私にとってのお給料がなくてもいい仕事ってなんだろうと考えていました。
初めはお菓子作りのことが頭に浮かんで、でも飲食で個人で稼げる金額に限りがあって、その額では私は十分に幸せに暮らせないことを思いました。
次にクルーズの仕事を思い出して、私は今までした仕事で1番自分の良さを発揮できて、環境も適度に刺激的でずっと続けたい仕事だと思っていることを改めて考えました。
クルーズの仕事の良いところは、自分の働きに対しての対価、お給料も良かったから、クルーズ生活の不便さや、船では味わえない楽しみに使えるお金があってこそだったんだよなと思っていて、お給料がなかったら困るんですけど。
でも、「お給料がなかったら」他の価値ってなんだったろうって。
やっぱり人かな。
お給料や仕事内容ってたとえ建前だったとしても多少入社前に情報があって選べるとして、職場の人間関係は運というか、自分でコントロールできないのに非常に人生に支障をきたすものですよね。
これまで辞めてきた仕事の人間関係は、やっぱり辞める大きなきっかけになっているんです。
クルーズ船のどこも人がいいわけじゃないし、国とか立場とかもあるけどそれ以上に個人個人の性格に左右されると思うんですが。
私のクルーズでの部署は、うん、嫌なところもあるけどしっかり関係を築けた、尊敬できるところもある人たちで構成されたチームだった。
私は業務の話より雑談や他愛もない話、冗談を聞くのが好きだったし、辞めた今も彼らに混じって仕事がしたいです。
それに、毎日会ってお話しするゲストも、そりゃあ、困った人や苦手に感じるタイプの方もいたけど、みんな私にとって興味の対象で、「どうしたらクルーズ旅行ができる人生になるのか」「クルーズ旅行に魅力を感じている人たち」は、どこか私と同じ旅気質で、全く異なった生い立ちや価値観を持っていて、それを10日とか適度なピークでじっくり聞けること。
本当に毎日、楽しかったなって思うんですよね。
仕事量が多くて休日がないから、途中で腰を痛めて、立っていると尋常じゃなく痛くて、でも最低限の人数のスタッフしかいないから働かないといけなくて、毎晩マッサージ屋さんとトレーナーのストレッチと、ゲストにいただいた不思議な塗り薬と、サロンパスを貼って、鍼治療も考慮していたのに。
痛みは忘れて、寂しさも忘れて、楽しかったなって思うんですよね。
ちょっとだけ「どうやったらクルーズの仕事に戻れるか」考えそうになって、やめる。
私の脳みそがシャットアウトしてる感じ。
身体は痛みを覚えていて、「ダメ!死んじゃうよ!」って言ってるのかな。
先日、「ずっと夢だったクルーズに就職して夢を叶えた」クルーズを辞めた人に2人会ったんです。
彼らがクルーズに乗っていた期間は3、4年。
なんか夢ってもっと長くて、もっと人生を占めている気がして、夢を叶えたら終わり、でいいのかなって、それであっているのかなって思うんですが。
クルーズに乗っている時って1日が14時間くらい働いていて感覚的に24時間ちゃんとあって、3、4年は30年くらいあるんじゃないかなって思ったりもして。
これからどうしていけばいいのかなって思うんですよね。
楽しくてしょうがないことをお仕事にして、いらないのにお給料をもらえたら、週20時間くらいでよかったら、いいですよね…。


